◆◆□◆◆ このファイルの構成 ◆◆□◆◆
★すべて、配布物から構成されています。レジュメ以外にも配布された他の史料集、多少補足されながら行われた実際の発表、休憩後に会場からの意見も交えながら80分以上にわたって行われた熱っぽい討論、その後も場所を変えて続いた発表者たちの話し合いは収録していません。ご了承願います。 ★意見・感想・質問・異論・反論・賛同・指導・困惑などは 掲示板かメール(石田宛)にお願いします。 |
私たち龍大生は 靖国問題を含めて現在日本の状況に |
小泉首相の靖国神社参拝に続き、「同時多発テロ」、及ぴそれへの米国を主軸とする報復攻撃、そしてその「正義」を装う戦争に賛同する「テロ対策特別措置法案」が、「国際平和・国際協調」なる詣弁でもって国会で可決される等々、現在の日本はとめどもなく右傾化しています。なかでも、靖国問題は、国家権力による内面収奪を拒否せんとし、人間の絶対的尊厳性・平等性の自覚のもとに、自律的かつ主体的な内面を確立していこうとする者、また人権としての信教の自由を社会的に定着させていこうとする者にとっては重大な問題であります。更には、龍谷大学で「建学の精神」をもとにそれぞの領域の学問を学ぴ、国家権力から学問の自由を守ろうとする私たち龍大生にとっても重大な間題であるかと思われます。
過去の近代天皇制国象は、・国家と宗教(神道)とを一体化させ、天皇のために「忠死」したとされる戦没者を「英霊」として靖国紳社に祀り、尊ばれるべき人間の生命をも国家支配のために手段化する靖国思想を展開しました。そして、このような状況下においては、信教の自由・学問の自由等の諸人権は絶えず圧迫されました。しかしながら、靖国思想を展開する近代天皇制国家に対して、国民側が自らの内面を守ろうとし、あるいは学問の自由を守ろうとして有効に闘うことが出来なかったのもまた事実です。否、逆に血縁を重視する「日本人」に特徴的な祖先崇拝なる宗教観念でもって、靖国思想をその底辺から支えてきたとも言えるのです。
現状追随の学問が大勢を占める中、現実批判としての学を志す私たち「仏教史を学ぶ会」は、この靖国問題に無関心でいることが出来ません。従いまして、私たちはこのような過去の歴史を反省しつつ、学科・専攻を超えて、寵大生全体でこの靖国問題に積極的に取り組んでいくことを呼ぴかけていきたいと考えています。
龍谷大学の「建学の精神」は親鸞精神に立脚していますが、親鸞聖人が浄土を観念化せず、自らが生きる現実社会において普遍的人格の世界を切りひらこうとし、また自己及ぴ他者を凡夫でありながらも大悲を実践し、自律し得る主体として観たように、私たち「仏教史を学ぷ会」はこの親鸞精神を体全体で受け止め、同朋社会を築きあげるため、所与の歴史的条件に対決していく所存です。他人任せの受動的態度、既存の習俗、秩序、権力等に対する従属心、全体に埋没する過剰同調的な態度等々、これら日本社会を一貫する精神土壌を今一度問い直さなくてはならないのではないでしょうか。
「仏教史を学ぷ会」(毎週火曜日の四講目)では、靖国問題を中心に研究会を行っておりますので、多数のご参加をお待ちしております。もちろん、反対意見の人も大歓迎です。お互い議論を交し合いましょう。
※12月19日(水)午後1時より龍谷大学大宮学舎清和館3階にて靖国問題に関するシンポジウムを開催する予定です。詳しくは「仏教史を学ぶ会」まで。
12:30 開場 13:00 開会・挨拶 13:10 史料説明 13:20 パネリスト発表 (0) 趣旨 (仏教史・宇治和貴 : 司会・進行) (1) 内閣総理大臣の靖国神社公式参拝 〜信教の自由と政教分離原則〜 (法学部・山崎登志雄) (2) 靖国信仰との対決原理の模索 〜「近代」天皇制下における真宗教団の動向を通して〜 (国史学・井之上大輔) (3) 私にとっての宗教と政治 (真宗学・桑原浄信) (4) 仏教史から靖国を問う 〜現実批判としての仏教史〜 (仏教史学・岸本伸一) (5) 真宗と靖国 〜全称文批判〜 (真宗学・石田智秀) 15:00 休憩・・・・・・この間に「質問カード」をご提出ください。 15:10 全体討論 16:50 閉会 |